流出した映像は今も、ネット上に広がり続けています。
まずは、こちらをご覧下さい。
これは動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に投稿された最初の映像です。
国家機密が世界中に一気に広がる手段にもなった、
この「YouTube」とはどのようなものなのでしょうか。
「YouTube」の"チューブ"とは、
「テレビのブラウン管」のことで「あなたが発信するテレビ」という意味だといいます。
1日の再生回数は全世界でおよそ20億回。
英語や日本語など2の言語に対応しています。
今見ることができるすべての動画をもし1人で見ようとすると
1日2時間見続けてもなんと1700年もかかるといいます。
この膨大な量の動画はどのように投稿されるのでしょうか。
まず、投稿するためにはメールアドレスや生年月日などの個人情報が必要ですが、
本人確認はありません。
そのため、身元を隠して動画を投稿することも可能なのです。
ただ警察などからの要請で、ユーチューブ側が投稿者を調べることができます。
実際、今年6月人気漫画ワンピースの誌面をビデオで撮影し、
YouTubeに投稿していた名古屋市の男子中学生が
著作権法違反の疑いで逮捕されています。
これ以外にも映画やテレビ番組の録画など著作権を侵害する違法な動画を
投稿するケースが多く見られ、問題になっています。
一方で近年、YouTubeが不正行為の告発などに
使われるケースも出ています。
ロサンゼルス市警の警官が容疑者を逮捕する際、
過剰な暴力をふるっている様子が映された映像。
このユーチューブへの投稿をきっかけに、
FBI=アメリカ連邦捜査局がロサンゼルス市警を捜査する事態に発展しました。
中には投稿者そのものの違法行為が発覚するケースもあります。
和歌山県内にある制限速度50キロの道路を走るバイクの映像。
バイクのスピードはなんと時速188キロ。
警察は動画を元に投稿したバイクの運転手を特定し、
道路交通法違反の疑いで逮捕しています。
ときに不正行為をあばく手段にもなるユーチューブですが、
公開された映像の歯止めがかからないという問題もはらんでいます。
今回の尖閣諸島沖での衝突の様子を映したビデオでは、
最初に「sengoku38」という登録名が映像を投稿した後、
一部の利用者によって次々とダウンロードされ、パソコンに保存されました。
元の6つの映像はすでに削除され、
「sengoku38」という登録名もなくなっています。
しかし、その後も映像をパソコンに保存していた利用者によって
次々とユーチューブに投稿されています。
さらに、ほかの動画投稿サイトにも公開されるなど、広がり続けています。